自分のルーツ、と奄美

 私の苗字は、住んでいる関東地方ではとても珍しい苗字で、私は親類以外で同じ苗字の人には1度しか出会ったことがありません。もちろんハンコもたいてい特注です。父親・母親とも生まれは九州北部で、その地域には私と同じ苗字の人がたくさんいるようです。そういう意味で、私のルーツは九州北部、ということになります。ただ、私は父や母の生まれ育った地を知りません(先祖の墓には1度行ったことがある)し、私自身は横浜生まれですが子どものころから引越しが多く、一番長く住んだところでも4年ほど。なので、「幼なじみ」という存在もなく、「ここで育った」といえるようなところもなく、「根無し草」感というのでしょうか、そういう意識があります。反面、つれあいは生まれてから高校卒業まで奄美大島で過ごしました。幼なじみや仲間がいっぱいいて、「自分が死んだら○○の海に灰を流してほしい」といえるだけのシマへの愛情があります。そんなつれあいのことはうらやましくもあり、つれあいが愛するシマのことを私も愛していきたいし、子どもたちも願わくば「奄美2世」という意識を持ってくれればいいなーと思っています。
 こんなことを書いたのは、今日の午前中ずっと、つれあいと「上の子の秋休みを利用して奄美に行けないか」ということを話していたからです。離島なので、航空運賃もかかります。もうすぐ入院保険のお金が下りるとはいえ、それは入院費を一時立て替えてもらった父親へすぐに返すのが筋だということもわかっています。でも・・・
 シマでは節目節目(季節や年齢)に行事があります。つれあいの母は次の正月に祝いをするということになります。しかし、ハイシーズンの帰省はチケットを取るのも至難のわざですし、運賃も高めに設定されており、とてもではないが・・・というのが正直なところなのです。子どもが秋休み、私もつれあいも仕事をしていなくて時間がある、こんな偶然は2度と訪れないのかな・・・、正月行けない代わりに、前祝いではないけど孫そろい踏みで行けないかな、子どもたちももう「記憶に残る」年齢になってるし、なかなか今後行けないとしてもシマのことを心に残せるかな・・・とか考えているのです。
 まだ決定はしていませんが、私もつれあいも「行きたいね」と話しています。私自身も「島ののんびりした空気の中で療養」というわけではありませんが、島に行けばリフレッシュできるような気がしています。