措置入院から医療保護入院へ

さて、入院2日目以降は精神的安定が戻ってきたこともあり、退屈で仕方なかった。
2日目の夜から、朝夜2回病室の外へ出ての歯磨き・洗面が許可されるようになった。ものの3分ほどだが、病室を出るのは大きな解放感だった。
 入院生活はこんな感じだ。朝7時起床、8時半に朝食、12時半に昼食、18時半に夕食、そして20時10分ほどには夜の回診、眠剤を飲みそのまま消灯(といっても外廊下から看護師が観察できるよう、本が読めるくらいの明るさ)。特に午後がとても長く感じられ、狭い室内を歩き回ったり、頭の中で「スウィングガールズ」や「パッチギ!」を上映したり(けっこう覚えていた)、考え事をしたりしてすごしていた。1日2回は家族のことを考え、泣いた。
 入院5日目、看護師との会話がきっかけで本がOKとなり、病棟内のマンガを貸してもらった。「クレヨンしんちゃん」やサラリーマン4コマなどを熟読。
 ちなみに、面会も限定的なものだった。つれあいが何回かきたが、1回5分間だけ。時間も限定されていた。子どもは年齢制限に引っかかりダメ。
 入院7日目、看護師が買い物を代行してくれ、『週刊朝日』を入手。翌日にはつれあいに頼んで『週刊新潮』『週刊文春』を差し入れしてもらう。本がOKになったことで、退屈さがだいぶ緩和された。
 入院10日目、大和病院というところへ車で移送され転院。簡単な診察を受けたあと閉鎖病棟(病棟全体に鍵がかかる)の4人部屋に通される。他の入院患者は統合失調症の人が多い様子。本やめがねはOK、病棟内にはテレビもあるし、許可を取ればこうして外出もできるので『隔離』されていたころとはまったく環境が違う。転院後、『措置入院』から『医療保護入院』に扱いが変更になった。
続きはまた。